2020年の東京五輪・パラリンピックを前に、外務省がパスポート(旅券)のデザイン変更を検討している。現行モデルが導入されたのは1992年。その後も細部の修正は行われたが、今回は本格的なモデルチェンジとなる。「日本らしいデザイン」で文化発信につなげるだけでなく、変偽造対策を強化して安全性を向上させる狙いがある。【鈴木美穂】
◇「富嶽三十六景」案
現行のパスポートは縦12.5センチ、横8.8センチ。95年の10年有効旅券の導入から表紙が赤(10年)と紺(5年)の2種類になった。06年からは国際標準に基づき、名義人の顔写真などを記録したICチップを組み込んだ。外観は大きく変わっておらず、旅行者の間では「他国に比べると単調」という指摘も出ていた。各国をみると、特徴あるデザインが少なくない。カナダのパスポートは、国会議事堂の絵柄がプリントされ、ブラックライトを当てると花火が光って浮かぶ。
米国の場合は自由の女神像や独立宣言の一節が印刷され、建国の理念への誇りを感じさせる内容だ。12年8月に新デザインを採用したフィンランドは、トナカイ、キツネなど21種類の動物のイラストが描かれている。特に右側ページに印刷されたヘラジカは、めくるたびに「パラパラ漫画」のように歩き出す工夫がされている。日本のネット上では「かわいい」と評判だが、これも犯罪組織による変偽造を防ぐ技術だ。在日フィンランド大使館(東京・南麻布)のペッカ・ソマーベリ領事は「わが国の旅券が安全性やデザイン面で評価されているのは喜ばしい。日本にも世界遺産や自然など誇るべきものがたくさんある」とエールを送る。外務省は今回、「国民に親しまれている」として表紙やサイズは変更せず、1枚目の身分事項記載ページや出入国スタンプを押す中面のページを改める方向だ。葛飾北斎の代表作「富嶽三十六景」や平安絵巻、和歌の一節をあしらう案が浮上。パスポートや日本銀行券(お札)の印刷を担当する国立印刷局や有識者の意見も踏まえ、基本仕様を年内に決定し、19年までに変更する考えだ。
◇偽造防止を強化
外務省によると、日本の旅券発給の第1号は、江戸幕府が部分的に海外渡航を認めた1866(慶応2)年、パリ万博を目指して米国入りした曲芸師の隅田川浪五郎だ。それから約150年。日本のパスポートは変偽造対策の信頼性の高さや国内治安の安定が評価され、ビザなしやアライバルビザ(到着時に発行されるビザ)で128カ国・地域を訪れることができる(昨年4月現在)。コンサルタント会社の国際調査でも、常に「強いパスポート」の上位を占めている。訪日外国人旅行者数は、円安や訪日ビザの緩和に後押しされ、14年は前年比29.4%増の1341万3600人と2年連続最多を更新した。外務省は日本人が世界で持ち歩くパスポートについても「情報を適切に発信することで、日本文化への理解につなげたい」と意気込んでいる。
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20150411/Mainichi_20150411k0000e040204000c.html
>>1
海外にしょっちゅう行く場合、必要なのはパスポートの丈夫さ、ページ数、サイズ。
特に途上国だと、パスポートの扱いが荒い。濡れたりも。
あとは、今のデザインから大幅に変えないこと(偽造を疑われるから)
逆に、反感を買うが、靖国神社はどうかな?
隣国がヤバくなりそうwwww